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「個性を伸ばそう」と言いながら、みんな同じ答えを求める国。

原 綾香文:原 綾香/2026.10.21

「一人ひとりの個性を大切に」

学校でも、企業でも、よく耳にする言葉だ。

ところが、教室では同じ時間に同じことを学び、試験では同じ答えを求められる。会社では「自由な発想を」と言われながら、上司と違う意見を言うと、途端に空気が重くなる。

どうやら日本の個性には、集団の和を乱さないという条件がついているらしい。

もちろん、共通のルールや基礎知識は必要だ。社会は一人では成り立たない。

しかし、協調性と同調性は違う。

協調性とは、異なる意見を持つ人と力を合わせること。同調性とは、異なる意見を持たないようにすること。

この二つを取り違えると、個性は伸びるどころか、上手に隠されてしまう。

世界に通用する人材を育てたい。イノベーションを起こしたい。そんな掛け声は勇ましい。

けれど、新しいものとは、往々にして「みんなと違う」ところから生まれるものだ。

私たちは本当に、個性豊かな人を求めているのだろうか。

それとも、個性的に見える、扱いやすい人を求めているのだろうか。

(ニッポンの小骨。Vol.1)

原 綾香
この記事を書いた人
原 綾香 はら あやか
言語戦略コンサルタント/元アナウンサー・OSUSO JOURNAL 編集監修

NHK秋田放送局・UTYテレビ山梨(TBS系列)でアナウンサーを務め、取材・構成・番組演出まで担当。NHK放送局長賞を2度受賞。その後、経営者向けコーチング会社で営業No.1を決める「S-1グランプリ」に女性で初めて完全優勝。現在は言語戦略コンサルタントとして、経営者のスピーチや営業のプレゼンを支援。「言葉が変われば、選択が変わる」を軸に、事実と当事者の尊厳を大切にした記事づくりを監修しています。

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